WHO上級顧問・渋谷健司氏|文春オンライン

 公衆衛生の第一人者でありWHO事務局長上級顧問を務める渋谷健司氏が立て続けに日本に警鐘を鳴らしている。4月1日の【緊急寄稿】、それに次ぐ4月7日の【緊急再寄稿】、4月17日の緊急提言「いまこそ日本全国ロックダウンを」、そして4月26日の「無症状感染者の発見こそ重要」。

 

 日本は、刻々とフェーズが変化している。

 

 日本は医療崩壊を起こさない様に絞ってPCR検査をしているので感染者も少ない。その証拠が死亡者の少なさだ。

 

 ほんの少し前、そう言っていた。

 

 しかし、今、大きく変化していることを渋谷健司氏は指摘し、警鐘を鳴らしている。

 

 4月26日に記事から引用する。

 感染者数が急増していない背景には、検査数の抑制があると言われている。オーバーシュートを起こして医療現場が崩壊せぬよう、「軽症者は様子をみる」「重症化してからPCR検査」というフローが一般化しているからだ。

 だが、発熱しながら自宅待機をしている間に容体が急変し亡くなった女優・岡江久美子さんのケースがきっかけの1つとなり、国内ではその方針に対して、大きな疑念が湧き上がっている。

 緊急事態宣言が発令されて2週間以上が過ぎたが、新型コロナウイルスに関する心痛むニュースが毎日のように伝えられている。TVに出ている有名人だけではなく、急死後に確認したらコロナだったという事例が次々に報告されている。医療機関や介護施設では検査が追いつかないところも多く、コロナによる潜在的な被害はすでに増加している。

 日本は死者が少ないからコロナ対策は成功していると考える段階はすでに終わったと考えたほうが良いであろう。感染者や死者数が減少トレンドに転じず、断片的ながら市中感染の拡がりを示唆するデータが明らかになってきたことを踏まえれば、残念ながら、これから患者の急激な増加に伴い、死者も増えていくと考えざるをえない。

 立て続けに警鐘を鳴らす渋谷健司氏の緊急寄稿や提言に目を通し、これから起こり得る事態に備え、今、どうすべきかをしっかりと見定めて行動したい。

2020/04/26

文春オンライン 渋谷健司 新型コロナウイルス

2020/04/17

文春オンライン 渋谷健司 新型コロナウイルス

2020/04/07

文春オンライン 渋谷健司 新型コロナウイルス

2020/04/01

文春オンライン 渋谷健司 新型コロナウイルス